2018年4月25日水曜日

Kalalau

軽井沢では冬の準備が始まる2017年11月、ハワイ諸島カウアイ島のカララウトレイルを歩いた。
夏の間は休みが少なかったり奥さんは山小屋で働いているので、寒い季節に暖かい地域のトレイルを歩くのがここ数年の定番になっている。

カララウトレイルはナパリコーストという海岸の断崖絶壁を歩くトレイルで、映画ジュラシックパークの撮影地としても有名な場所だ。
トレイルヘッドから行き止まりのカララウビーチまで約11マイル(17.7キロ)。
中間地点にハナコアという谷があってそこにもテントを張れるがビーチまで一日で歩ける。
行って帰って一泊二日でも歩けるショートトレイルだけど、多くのハイカーはビーチで数日間キャンプをして楽園ライフを楽しむのがこのトレイルの醍醐味だ。
僕らもビーチで二泊してのんびりビーチライフを楽しむことにした。





ナパリコーストは雨風や海水の浸食によって生み出された最大標高差1000mの山の峰と谷が延々と続く海岸線。
トレイルは熱帯雨林のジャングルが広がる岸壁にかろうじて作られている。
つまり峰を登っては谷におり、また峰を登るを何度も繰り返すなかなかハードなトレイルだった。






トレイルには南国ならではのフルーツもたくさん生えていた。
ワイルドグアバは程よく熟していてフルーツが苦手な自分もいくつかむしって食べてみた。
身体の中が南国の香りで満たされる。





キャンプ地のカララウビーチには砂浜の海岸線と岸壁のはざまにブッシュがあってハイカーが思い思いに滞在していた。
南国らしいと感じたのはハンモックキャンパーが多かったこと。
虫などの小動物が多かったり、頻繁に雨が降って地面が濡れる環境ではハンモックはとてもいいセレクトだと初めて思った。



夕焼けがあまりにもきれいで、作りかけの夕食をシェルターに入れてビーチへ散歩に行った。
波打ち際が紅く染まって、空と大地の境があいまいになる。





日が落ちてから戻るとシェルターがぐらぐらと揺れている。
中に何かがいる…!と思ったら、動物がシェルターを突き破って逃げていった。
油断した。幸い夕食は荒らされる前で、被害は突き破られたシェルターのみだった。
周りを見渡すと、このキャンプ地は野良猫がとても多いことに気づいた。
多くのハイカーが食べ物を残したり与えたりしたせいだろう。
滞在中は猫に食料を荒らされないようにおびえながら生活することになった。




二日目はビーチから谷沿いのサブトレイルを歩いて滝を目指すことにした。
だがルートはかなり不鮮明でジャングルの中をひたすら藪漕ぎしていく。
結局滝まで行くことはあきらめて途中の川で水浴びをして楽しんだ。
今まで歩いた海外トレイルでは必ず水浴びをするポイントがあった。
日本ではなかなか全裸になって泳げる機会がないけど、よく考えたら八ヶ岳のしらびそ小屋の池や、北アルプスの八方池だって夏の暑い日に泳いだら最高に気持ちいいと思う。
日本の山の多くが観光地化されすぎているのかもしれない。




帰りは今まで歩いた中で一番の大雨のなか、来た道を戻りトレイルヘッドを目指した。
降ったりやんだりを繰り返すので、レインウェアを着るのが面倒になって全身をずぶ濡れにして歩いたけど気分がよかった。
トレイルは常に泥だらけでカウアイ島の赤土がはねてシューズからTシャツまで泥染め状態になった。



ハイキングのあとはカウアイ島の少しいいホテルにチェックインした。
部屋のシャワーで全身を洗い流して洗濯もすると備え付けのタオルが泥染めされた。
迷惑な客だなと思ったけど、同じホテルにトレイルで会ったカップルも泊まっていたので珍しいことじゃないのかもしれない。

ハワイは島もトレイルもたくさんあるので、逆にどこを歩けばいいのか調べるのに苦労した。
一週間ほどかけて歩くロングトレイルはないけど、南の島ならではのゆったりした時間をトレイルで過ごすのがいいのだろう。
次はもっと短期間で気軽に訪れたいなと思った。